ギターとベースの持ち替え時にシールドを差し替えるのが面倒なのでラインセレクタを導入しました。特にこだわりはなかったので、たまたま中古で3000円と安かったBOSS AB-2にしました。
しかし、よく調べずに買ったこのAB-2、いざ使ってみると、
ということでとても使いづらい。シールド抜き差しが面倒だから導入したのにラインセレクタのシールドを抜き差しするのでは本末転倒です。
ということで改造します。ACアダプタ端子と電源スイッチを追加します。
回路図は下記のようになります。ただ9Vを抵抗分圧で下げただけです。オリジナルが電池2個なので理想的には3.3V、概ね実際は3V程度。グラウンド側をスイッチしていますが、配線上そちらの方が都合良かったからという理由だけです。
抵抗の選択ですが、330Ω, 680Ωだと9Vが2.9Vになるのでいいところだと思います。ただ手持ちの9V表記のACアダプタですが無負荷で12V程度出ています。余裕を見て220Ωにしました。実測で負荷時に2.5Vぐらいだったので、やはり330Ωのほうがよかったかもしれません。
実装の様子です。
スイッチはこちらを選定しました。一個1000円となかなかのものですが、押し具合がとてもよかったのと、取り付け穴径がM6程度と小さくてすむのが選定理由です。
DCジャックはこれにしました。すこし差し込み口が硬いのですが、これも同じく取り付け穴系がなるべく小さいもの(とはいえM8)で、あと内部もあまりスペースに余裕がないので全体的になるべく小さいものということで選定しました。
穴は手持ちのドリルで開けました。ビットがφ7.5までしかなかったので、M8のほうはリーマーで広げて対応しました。この程度の板厚なら手でリーマでも十分対応できますね。
完成写真です。手前左側にスイッチ、奥右端にDCジャックが追加されました。
iRig PADSというMIDIパッドを使っています。安くてコンパクトでとても良いのですが、キーレイアウトを変更するエディタのバージョンが上がらず、最近のOSXでは起動しません。本体側で変更することも可能なのですが設定が大変めんどくさい。
Logic Pro XのMIDIフィルタ(scripter)を使えばノート番号を変更するようなことができるので、それを使うとコードでレイアウト変更ができるから楽ではないかと思って作ってみました。
ニッチ過ぎて需要があるかどうかはわかりませんが下記においておきます。
https://gist.github.com/ashitani/7de63d5f77f0e7f67c8cd2925cfac82e
めちゃくちゃ久しぶりの日記更新。最近はFacebookばかり更新していますが、まとまった分量のメモだし役に立つ人もいるかもということでこちらに。
Logic Pro 10.6のLiveLoopsという機能は、サンプル素材をリアルタイムで切り替えるAbleton liveもどきの機能です。リアルタイム録音にも対応しているのでルーパーっぽく使えます。公式のコントローラはiPadとNovationのLaunchpadのようですが、私は指ドラム目的で買ったiRig Padsしか持っていないので、これでLiveLoopsを制御することにしました。
設定がかなり大変だったのでメモとして残しておきます。Logicのバージョンは10.6.1です。
iRig PADSのレイアウトアサインはスペカンさんの動画が詳しいです。専用ツールはMojaveぐらいまでしか動かないので、マカーの人は本体の機能でアサインするしかありません。
今回は下記のようにアサインしました。指ドラムでは低い音域をよく使うので、ぶつからないように上のほうのノートに割り当てました。midiノートのノートナンバー(16進数)で記述しています。
78 79 7A 7B
74 75 76 77
70 71 72 73
6C 6D 6E 6F
ノートナンバー6C〜7Bは音名でいうとC7〜D#8になります。とくにこの通りじゃなくて良いですが、設定はメモっておきましょう。
最低限、下記の3つが外部から制御できれば、ルーパー風の生演奏ができるので、それを目指します。(こんなに苦労するならもうマウスでいいよ・・という気持ちになりましたが、ぐっとこらえて設定します)
「トラックを選択する」が難関で、これをやるには他のコントローラのアサインからコピペで持ってくるしかないようです。他の方法をご存知な方は教えてください。
まず[Logic Pro]-[コントロールサーフェス]-[設定]を選びます。そして[新規]-[インストール]で、例えばNovationのLaunchpadを選択し、「追加」を押します。
次に[Logic Pro]-[コントロールサーフェス]-[設定]-[コントローラアサインメント]を開きます。「エキスパート表示」を選ぶと、「ゾーン」のところに
の4つが追加されていると思います。さきほどLaunchpadを選択したタイミングでこれらが追加されます。今回はiRig Pads向けの設定を作りたいので、ゾーンの「+」を押して適当な名前(iRig Padsなど)のゾーンを新規作成します。
①トラックを選択するのは
Grid Overlay / Track Select Pressed / Pad Row 1 Col8 :選択
というコントロールです。これを先程作ったiRig Padsのゾーンにコピーします。⌘C-⌘Vでコピペできます。Row 1-8までありますので制御したいトラック数だけコピーします。私の場合は Row 1-8 をコピーしました。
②セルを選択するのは、
Grid / Session / Pad Row 1 Col 1 : Live Loopsセル
とかかれたコントロールです。これも同様にiRig Padsのゾーンにコピーします。私の場合は Row 1-8/Col 1 をコピーしました。
③シーン(列)を選択するのは、
Grid / Session / Col 1 : Live Loopsシーン
とかかれたコントロールです。これも同様にiRig Padsのゾーンにコピーします。私の場合は Col 1-8 をコピーしました。
ここまでコピーが終わったらLaunchpad 用のゾーンは全部消しておいたほうがトラブルは少ないと思います。
次にコピー済のiRig Padsゾーンを編集していきます。
①トラック選択については、チャネルストリップ:の項目を「インデックス」に変更します。そしてMIDIインプットメッセージの「値を変更」のところに、
90 MIDIノート番号(16進) Lo7
と入力します。たとえば左上のパッドはノート番号78に設定されているので
90 78 Lo7
と入力します。これで、左上のパッドが、チャネルストリップ:インデックスのところに書かれている数字のトラック番号の選択に割り当てられました。この要領で必要な数だけ割り振っていきます。
②セル選択についても同様に、インデックスとMIDIノートナンバーを選択していきます。私はセル選択にトラック選択と同じMIDIノートナンバーを割り当てました。こうすることで、同じパッドを2回叩くと、トラックを選択してそのトラックの左端のセルが選ばれます。注意としては、トラック選択とセル選択の両方が一気に有効になる場合がたまにあるので、録音開始の1小節前で押すのがいいと思います。トラックを録音可能にしておくと録音が開始しますし、そうでなければそのセルの再生をトリガすることになります。
③シーン(列)選択については、MIDIノートナンバー設定ぐらいでしょうか。同じ要領でアサインしていけます。
以上でコントロールサーフェスの設定は終わりですが、恐ろしいことにこれを個別に保存しておく方法がないようです(システムで一括保存はされる)。そして、誤って他のコントロールサーフェスの設定などを呼び出してしまうと、今回設定した内容はあっさり消えます。どうもLogicのSDKにまで手を出せばこのあたり専用の設定を作れるようですが、そこまでやる気も起きないので、気をつけるしかなさそうです。
以上の要領で、iRig PadsからLiveLoopsをコントロールできます。
私もLiveLoopsでリアルタイム録音つきのパフォーマンスをやってみましたが、いろいろとわからないところがまだあります。自分がハマったところとその回避策をメモっておきます。どうも素材を再生する使い方が基本で、リアルタイム録音はまだまだなのかなと思いました。