名著だとは聞いていたが、評判に違わずすばらしい。
「新しいものは決してうまく働かない。
たがいつも、今度こそうまくゆくだろうという希望がある。」
とか、
「危機のように見えるかもしれないが、実は幻想の終わりにすぎない」
とか。
こういう、本質をとらえたように聞こえる言葉を操れる人というのは有能なコンサルタントなのだろう。役に立つかどうかとは独立した才能だが。
号泣。感動と言う意味では、これまでに読んだ漫画の中でも三本の指に入るのではなかろうか。
上巻は非常に単調でアレなのだが、下巻は怒濤にドラマティックな展開。
このスタイル、誰かに似てると思ったらジョン・アービングじゃないか。地道に時間をかけて確固たる世界観を築きあげて、その一見
単純な世界の深みを後半一気に増す。いやあすばらしい。
ちなみに、私がこれまでに最も号泣した漫画は「さようならドラえもん」。これはおそらく今後も変わらないでしょう。