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2005-10-02 [長年日記]

広島にて(2)

朝起きてのんびり風呂に入ったりしてると、
ずるずるとチェックアウトの時間になってしまった。
13:00から結婚式なので、それまでに平和記念資料館を回ろう、
と、スーツに着替え、荷物をクロークに預けて公園に向かう。

西平和大橋
ドームを横目に、これまた、「夕凪の街 桜の国」で重要な舞台の一つである
平和大橋側に歩く。

イサムノグチ作。
劇中の時代とは異なり、今は周りが舗装されて
車がブンブン走っている。

位置関係的にたぶんこの場所で、「夕凪の街」で重要な出来事の一つが起きた。うーん、架空の話の跡を追うってなんか変だ。

平和大橋
こちらは平和大橋。
残念ながら昼間はいい写真が撮れてなかったので前夜の写真。どうも夜間撮影はヘタだ。これはデジカメの問題かな。

なかなか複雑な形状。すくなくとも端にマンドリンを持って腰掛けるのは
辛いと思う。

西平和大橋は「死ぬ」平和大橋は「生きる」というテーマらしいのだが、「生きる」ほうが形状が複雑で、見る面が違うと違う形に見えるのが感慨深い。

資料館
さて、資料館に入る。

歴史公証から入り、原爆が作られた経緯、目標選定の基準、ときて、爆心地の立体地図とエノラゲイからの撮影資料、被爆後の地域や社会の移り変わり、現在配備されている核兵器の種類、数、分布、という流れがまず一館目。ストーリー的に良く出来ている。

正直もう少し政治的に、あるいは感情的に偏向したものを想像していたが、かなり客観的に、科学的に描こうとしている印象(ただ、南京大虐殺はあったことになってた)。

2館目に入る前に土産コーナーがあり、ちゃんと「夕凪」も売られている。その先に入るとすっと暗くなり、いよいよ来るか、と思ったらやはりあとは被害の実態と詳細。

予想してたほど気分は悪くならなかったが、2歳で被爆し、その後元気に育ちつつも、10年後に白血病を発症した佐々木禎子さんが針で折り続けたという小さな千羽鶴の展示に涙をこらえつつ資料館を出る。

広島に来てよかったと思う。

その後、本来の目的であった結婚式に向かう。
スタンダードでありながら友人である新郎のキャラが良く出たとてもいい式だった。入場した新郎が笑われるのは自分ぐらいかと思ったが、彼のニヤけ顔を見ては笑わずに居られなかった。お幸せに。