長距離出張の電車の中でやっとみれた。
実のところはほとんど期待していなかったのだが、意に反して面白かった。
ナレーションが冗長で疲れるのだが、当然その冗長性そのものがネタなわけで、それ自体が戦後復興主義に対するアンチテーゼであり、総括としての自己実現を模索する試みそのものが具現化したものであることは、後世の歴史家の言を借りるまでもなく、誰の目にも明らかである。...いかん、口調がうつったが、まあそういう冗長なナレーションが延々と淡々と、虚構混じりの戦後史を語っていく。
まぎれもない押井節でありながら「助監督、ファースト、セカンド」
というゆうきまさみネタ(いや、むしろこっちが元ネタか?)から、ディズニーいじりに果ては村上春樹いじりまで...昭和の戦後史、というお堅いテーマを取り上げることに対する
照れ隠しじゃないかと思えるぐらいいろんなものをおちょくっている。こういう形の愛は嫌いじゃない。
アニメと実写の合成も全然期待していなかったのだがかなりいい味出している。モノクロの夢のように薄ぼんやりとして、「パラレルワールドな昭和」といった感じが良く出ている。さすがはプロダクションIG。
最後にスタッフロールに一応つっこんでおこう。
ハンバーガーの哲 川井健次
....なにやっとんねんあんた。